(基本理念)

互いに支え、共に進歩する

全ての人は事業に従事して互いに支え、共に進歩する。

 

社会では、人はさまざまな職に就いて働く。また、人の勤務する企業などの組織はさまざまな事業を行う。農業、漁業を行う人や営業職、管理職、技術職の人もいれば、建設業、食品製造業、工業を行う組織もある。電力業、通信業、メディア業、コンピューター関連業、運輸業、流通業、金融業、医療業を行う組織もある。彼らはみな一つのことに専念することによって優れた物やサービスをたくさん生産する。

 

社会では、親や教育機関は児童などの人を教育する。親や教育機関は寛容さを持ち、多大な労力を費やして個性ある人を育成する。個性ある人の輩出とさまざまな物やサービスの流通は社会を豊かにする。

 

社会では、多くの人や組織が互いに物やサービスを売買する。彼らは貨幣を媒介として生産物を交換し、それぞれに望むものを手に入れる。全ての人や組織の活動は他者との支え合いの上に成り立つ。組織では、さまざまな業務を行う部署や係が連携して活動する。ある部署が外部との交渉などの活動を行えるのは他の部署が所定の活動を行っているからである。

 

人は意志を拠り所として職に就く。たとえば、彼は意志の命じる貢献に一致する事業を行う組織を見つけ、そこに就労する。また、彼はある目標を掲げて意志を示し、その目標がよく合う事業の責任者に選ばれて組織を指導する。意志とは意義の認められる実現されていないことを実現しようとする持続する意欲である。企業などの組織はそこに勤務する人の意志に従って活動する。

 

人はしばしば創意を発揮する。ある人は学問上の発見や独自の思想などの新しい知見を生み出す。また、ある人は斬新な芸術作品を生み出す。そして、ある人は新しい物やサービスを考案する。人はすでにあるものを材料やモデルとしながら独自のものを生み出す。

 

会社や株主は創意ある人の考案する物やサービスを実用化する。そのために、彼らはすでに運営する組織や部門の行う事業の利益を新しく作る組織や部門の行う事業の資金とする。利益は事業のためにあるのである。利益のために事業があるのでない。

 

新しい知見、新しい物やサービスの誕生は文明を進歩させる。また、それらを利用して物事を行う方法の確立は技術を発達させる。人や企業などの組織は好んで先端の技術を取り入れ、行動を変化させる。そうして、彼らは便益を得たり、能力の向上や成果を実現したりする。

 

人や組織の行動が変化すると、社会は新しい問題に遭遇する。たとえば、工業化と大量生産の活発化は自然破壊、石油などの資源の大量消費、廃棄物の大量発生を常態にした。

 

人や企業などの組織は社会の抱える問題に対処する。ある問題は解決されていない。しかし、どの人や組織もそれを解決できないとは限らない。むしろ、未解決の問題の存在はその解決に立ち上がる人や組織が現れることを予告する。

 

人はそれぞれ事業に従事しながら共に進歩する。進歩は遠い昔から続いており、無限に続いていく。